今日のテーマ「流行語」
ユーキャンなどが後援を務める『今年の新語・流行語大賞』が先日発表された。
・・・先日、と言ってもすでに昨年のことではあるが。
「さては筆者め、昨年末に発表しそこなった文章を今頃になって載せてきやがったな」 と思ったそこのあなた、どうして私のことをそんなに良くご存知なのか、ぜひお教え頂きたい。
それはともかく、07年の流行語である。 主だったものを並べてみると、
『ハニカミ王子』(スポーツ部門/ゴルフ・石川遼) 『どげんかせんといかん』(政治部門/東国原宮崎県知事) 『消えた年金』(社会部門/舛添厚労相 ※) 『そんなの関係ねぇ』(芸能部門/小島よしお)
などである。 過去には『イチロー』や『きんさんぎんさん』など、流行語と言うより、そのままその年に目立った人の名前がエントリーしていた時代もあったが、昨年のラインナップに関しては、なるほど納得出来る言葉ばかりである。
ここでクイズ。一昨年のスポーツ部門と芸能部門の流行語を覚えていますか? 正解はこのブログの最後にて。
ところで。 昨年のこの受賞語たち。世間の実感からすると、一つ、抜け落ちている言葉があるように思える。
『KY』
である。 説明するまでもなく“空気が読めない”をアルファベットにして略した言葉である。
『3C』(カー、クーラー、カラーテレビ)
など、歴史的に見ても略語好きで英語好きの日本人らしいフレーズであり、文句なく昨年の大賞だと予想していたが、意外なことに選からは漏れていた。
なぜだろう?
真っ先に思い浮かぶ原因は、この言葉の出所がはっきりとしておらず受賞者(その流行語の発信者)がいない、という点である。 元は若者言葉なのか、2チャン用語なのか、どこかのコラムニストが付けたのか、いくつか説が流布されており、いまいち掴みどころがない。
また、昨年、最もこの言葉のターゲットになったのは、安倍前首相であろうが、まさか安部氏に流行語大賞を授与させて、おめでとうございます、というわけにも行かない。 多分、その辺のことがいろいろ考えられて、ノミネートされなかったのだろう。
もう一つ、そうした主催者側の論理とは離れて、原因を考えてみる。 それは『KY』がすでに流行語ではなく、世に定着した言葉となっていること、である。言わば、一過性のブームによって多用される言葉から、一種の日常語として是認された、ということである。
世の中には、あまりに世間に急速に広まり過ぎたがために、かえってブームとして認知されず、いつの間にか定着語と化していた言葉、なんてのが少なくないのである。
思い付くままに挙げれば、
『ブルーになる』 『ブレイクする』 『マイブーム』 『ガッツポーズ』 『おいしい』(ご飯が、ではなく、シチュエーションなどが)
などであろうか。 以前、似たようなテーマで書いたコラムと内容が重複してしまうので詳細は省くが(このブログの過去作のどこかに眠っているはずである。お時間ある方はぜひ御一読)、 『マイブーム』 は、イラストレイター・みうらじゅん氏の造語であり、 『ガッツポーズ』 は、往年の名ボクサー・ガッツ石松のパフォーマンスに由来して広まり、 『おいしい』 は、コピーライター糸井重里氏の傑作である。
若者言葉から始まった『ウザい』『キモい』なども、良い悪いは別にして、すでに定着語と呼べるだろう。
読者の皆様も、お暇な際にはぜひ、身の周りの言葉にこそ耳を傾けてほしい。 いつ生まれ、いつ広まったのか、『謎』の言葉がけっこう溢れているものである。
今日は比較的、真面目に書いてみました。 小難しくてつまらない? そんなの関係ねぇ(笑)
・・・この『(笑)』というのも、そう言えば、いつ、誰が使い始めた表記なのだろう? ご存知の方はぜひご連絡を。
(※) 『消えた年金』は、本来、民主党の長妻衆院議員が使用したフレーズだが、流行語大賞の授賞式にはなぜか舛添大臣が呼ばれていた。
【クイズの答え】 スポーツ部門→『ハンカチ王子』(野球・斎藤祐樹) 芸能部門→『フォーッ』(レイザーラモンHG)
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